2007年07月27日

エリス氏死去/マインドフルネス

 論理療法の創始者、アルバート・エリス氏が亡くなったそうです。

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A・エリス氏死去 米臨床心理学者
2007年7月25日 11時00分

 アルバート・エリス氏(米臨床心理学者)
24日、ニューヨークの自宅で死去、93歳。
エリス氏が設立したアルバート・エリス研究所幹部が
明らかにした。AP通信によると、死因は心臓や腎臓の機能不全。

 現代を代表する心理療法家の1人で、理性感情行動療法
(REBT)創始者として知られる。同研究所によると、
1950年代にREBTを発展させ、59年に同研究所を設立。

(以下略)東京新聞 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007072501000204.html


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 論理療法は認知療法の元になった心理療法で、
当初は "Rational Therapy" その後 "Rational Emotive Therapy"
そして現在の "Rational Emotive Behavior Therapy"
と名称を二度変更したようです。記事ではREBTと書かれているが
日本では "Rational Therapy"→「論理療法」が定訳に近いので
こちらのほうがお馴染みだと思います。

 エリス氏の著書はものすごい熱い口調で読者を説得するので
そのエネルギーに圧倒されます。また、認知療法よりも
理屈がシンプルなので、私個人的には論理療法のほうが好きです。

 ご冥福をお祈りします。

 リンク:Albert Ellis Institute


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 さて認知療法といえば、ここ数年の間に「マインドフルネス」
という用語をたびたび耳にします。新世代(第3世代)の
認知療法だそうです。そのわりに日本語ではあまり
紹介されていないようで、邦訳の専門書が2冊、
これこれが出ているくらいですね。
これは一般向けの本なんでしょうか。心理療法とは関係ない気もする。


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 私は一介の患者なので専門書を読んでもあまり得られるものが
なさそうだし、英語の一般書があっても通読するのが大変。
しかしひょんなことから関連の記事を読む機会があったので
紹介してみます。

Just let it be
By Shelley C. Gardner
June 12, 2007 6:00 AM
http://www.seacoastonline.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20070612/LIFE/706120329/-1/NEWS11&sfad=1

 翻訳するのが面倒なので端折って要旨だけなんですが、

(1)多くの人はテンポの速い生活を送っている。技術の進歩のため。
(2)休日も忙しい。テレビ、ゲームなどの娯楽や
 スポーツ、集まり、家のことなどなど。
(3)完璧にリラックスした状態が欠けている。
(4)ストレスを減らすためには、静かな時間を孤独に過ごすことが
 大切である。
(5)「マインドフルネス」それは、目覚めて、自分と調和し、
 また世界と調和して生きることである。
(6)ヨーガや太極拳は身体を動かすことにより、内的な自覚や
 強さ、バランス感覚を高める。
(7)瞑想は静かに呼吸を意識することにより、身体をリラックスさせ
 内面に焦点を合わせ、心を平穏にする。
(8)芸術作品や詩を創ったり、静かな音楽や本を鑑賞したり、
 園芸やダンスなどもよい。
(9)忙しい生活でも平穏になる機会はある。マインドフルになれ。
 ただそこにあれ。


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 実はこれ、英会話教室の教材として用いたのですが、
そこで喋った感想をいくつか。 

(1)ヨーガや太極拳とあるが、禅の影響も大いに受けている気がする。
(2)従来の認知療法はやや言語的というか観念的な印象があるが、
 マインドフルネスの考え方は身体を含めて取り扱うことで、
 より効果的なように思う。
(3)ただ、文章を読むだけよりも身体で実践してみなきゃだめですね。
(4)最近のLOHASブームも同様だが、なんだかヒッピー・ムーブメント
 の再来のような気もする(ドラッグ抜きで)。

 リンク:アメリカの新しい心理療法
     腹式呼吸カウンセリング

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追記(2007-07-27)

 New York Times に訃報記事が載っています。

 エリス読者には有名な話ですが、ナンパ療法のエピソード。

But at 19 he was painfully shy and eager to change
his behavior. In one exercise he staked out a bench
in a park near his home, determined to talk to every woman
who sat there alone. In one month, he said,
he approached 130 women.

“Thirty walked away immediately,” he said
in the Times article. “I talked with the other 100,
for the first time in my life, no matter how anxious I was.
Nobody vomited and ran away. Nobody called the cops.”


 内気を克服するために130人の女性をナンパ。
30人には逃げられたが、100人とは会話が成立した。

 熱いですね。
【心理療法の最新記事】
posted by 晴曇堂 at 11:53| Comment(0) | TrackBack(5) | 心理療法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月14日

漢方の効用

初めて漢方医を受診したのが今年の1月で、
いまも治療を続けています。

「水滞(水毒)」体質と、肝機能を改善することが
治療の主目的であって、メンタルな部分については
最近まであまり考えずにいました。


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以下に4月までの大まかな薬の変遷を示します。

1月:柴苓湯、紅参末
2月:柴苓湯、桂枝茯苓丸料、紅参末
3月:柴苓湯、六味丸料、紅参末
4月:柴苓湯、五苓散料


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3月から4月にかけて、早朝覚醒が酷くなり
結果として日常生活がいっぱいいっぱいになって
体調に響いてきました。

西洋薬の眠剤も飲んでおり、寝つきはいいのですが
持続性がない。

メンタルクリニックの主治医も言っています。
「うつは睡眠状態の悪さと深く関係している場合が多い。」


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そこで思いついたのが漢方による睡眠状態の改善です。
5月の連休に前出の漢方薬局に行きました。

知らない間に地元メディアに取り上げられていたらしく
混雑していたので、薬剤師さんを介さず直接店員さんに、
酸棗仁湯をください」と。


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不眠に効くとされる漢方薬には他に柴胡加竜骨牡蛎湯などが
あるようですが、体質との相性の問題もあり、
また、医者の処方した漢方薬を飲んでいることもあるので
あえて要素の少ないものを自分で選びました。


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この酸棗仁湯、どうやら効いた気がしました(このときは)。

そこで、5月に漢方医を受診した際に、
「睡眠状態を改善したいので、酸棗仁湯のようなものを
 お願いします」と頼んだところ、
「酸棗仁湯ではないが、似たような効能で、
 あなたの体質に合った薬を出しましょう」
ということで、処方されたのが抑肝散加陳皮半夏です。


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じつはこの抑肝散加陳皮半夏、以前から気になっていました。
以前の記事で取り上げた、「<こころ>に劇的、漢方薬」という
本に一章が割かれていたのです。

いま本が手許にありませんが、抑肝散加陳皮半夏は
「理不尽な目に遭ったために、病んだ人に効きやすい」
というような意味のことが書いてありました。
→同著者の書いた記事


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何年も前の話なので、書いたところでどうにもならないのですが、
私のうつ病発症のきっかけは上の者による連日の嫌がらせでした。
上の者が公私においていろいろとストレスを溜め込んでいたのは
承知しており、私も仕方なく耐えていたのですが、
それが後々よくなかった。
今だったら「なんとかハラスメント」として問題になりそう。

済んだことはもういいのです。今更喧嘩する気もありません。
しかしその後、所属が変わって解放された後も、
何かあるたびにそのことが頭を駆け巡り、
どんよりと沈鬱な気分に陥っていたのでした。何年も。


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そのイヤな気分が、
抑肝散加陳皮半夏を飲み始めて1週間か10日か、
そのくらいの間にスッと消えていったのです。

驚きました。

いやいや本当に効くんだなあ。確かに劇的だ。


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そんなわけで、絶好調というほどではないものの、
気分の落ち込みはほとんどなく、まあまあ安定した日々を
送っています。


5月〜:抑肝散加陳皮半夏、黄連解毒湯、(+紅参末を不定期に)

黄連解毒湯は手の発赤対策に。これもまあまあ効いている。


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残っているのは疲れやすさかな。


あと、早朝覚醒w
なんだか不眠には効かなくなった。
自己流で酸棗仁湯を足してもダメなので
結局、西洋薬の眠剤を変えてもらいました。

最大の問題であった、精神症状が改善したからよしとしましょう。


(いままでの漢方ネタはこちら。)
posted by 晴曇堂 at 16:52| Comment(0) | TrackBack(1) | クリニック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

休職前半のまとめ

6月上旬から正式に休職しています。
診断書の上では8月末までの3ヶ月の予定でしたが、
航空券の価格の関係で9月上旬に勤務地に戻ることにしました。


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さて、7月中旬ですからだいたい折り返し地点に来ました。
休職当初に書いたスキームを振り返ってみます。


休職の計画

6月
(1)今週末に実家に帰省する。
(2)絶対臥褥というほどではないが、ひたすら寝て休む。
(3)精神科治療は前回の休職の際にも通院した、
 馴染みの元・主治医のクリニックで受ける。
 実家から2時間ほどかかるが、2週に一度なので仕方ない。
(4)休息のため、ノルアドレナリン系の抗うつ薬(SNRIを含む)は
 とりあえず控えてもらう。SSRI中心で。

7月
(1)規則正しい生活。朝起きる。早く寝る。
(2)少しずつ活動を開始する。
(3)散歩程度。午後に2時間くらい。



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「ひたすら寝て休む」のは案外できていなかった。
というか、前回の休職のときよりも外出の意欲があったので、
週4日程度は外に出ています。

主治医によれば、休職中の習い事はよろしくないらしいのですが、
仕事上どうしても英語に困っているので
6月中旬より個人の英会話教室に週1回程度通いました。
1対1レッスン。

授業料もバカにならないので、
元を取るために予習復習をある程度したい。
そのため、PC環境のあるネットカフェに行くことになり
結果的に何回か外出することになりました。

英語の先生が夏休みということで、今週でいったんお休み。
8月中旬に再開の予定です。


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また、7月からカルチャーセンターのトルコ語講座にも
通い始めたのですが、こちらはあくまで個人的趣味。
語学好きですので、ただの知的好奇心からです。

英語の場合とは違って、真剣にやるつもりはありません。


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この他に、高齢・障害者雇用支援機構
地域障害者職業センターにも何度か行きました。

前の記事にも書いたとおり、最寄りのセンターには
うつ病からの復職支援の施設がないため、
こちらの状況を話した後、適性テストを受けた程度です。
(後日書く予定です)

復職のために利用できる機関として、近隣の
「地域生活支援センター」(いわゆる作業所)や
病院のデイケアなども紹介してくださるようでしたが、

(療養中に受診している、元)主治医に相談したところ、
「向いていないと思うよ。うつ病以外の病気の人が多いのと、
 一時的な休職から復職を目指すような人はあまりいない。」
ということなので、遠慮することになりました。


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肝心の体調についてですが、

気分:平坦だが良好。落ち込むことはほとんどない。
   漢方が効いている気が強くする。(別の記事で書きます)

意欲:多少は上向き。

疲労:易疲労感は改善しつつはあるが、依然残っている。
   6時間以上の外出をすると疲れる。
   また、日帰り遠距離通院では翌日以降にも疲れが後を引く。


とりあえず、疲労しているのに活動を続けて
せっかく蓄えたエネルギーを消耗してしまったら元も子もない。
このため、疲れたら回復するまでじっくりと休むことにしています。

無理をせずに好調を維持するのが第一目的ですから。


この調子で少しずつ上向きになっていけばいいなと思います。
posted by 晴曇堂 at 12:28| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月13日

再休職の経緯(3)

(1,2のつづきです)


2.今回のポイント
(1)抑うつ感はほとんど消失しており、あまり問題がない。
(2)無気力感・易疲労感が顕著。
(3)漢方・内科的な治療も並行して受けている(次項)。
(4)休職明けまでには、時短勤務に耐えられる程度の
 体力・生活習慣を取り戻す必要がある。


3.併診(漢方医 兼 内科)について
(1)前回の休職中に漢方治療に興味を持った。
(2)同時に、産業医から肝機能について注意を受け、
 対処が必要になった。
(3)勤務地近隣の「Cクリニック」にて並行的に受診を
 開始した(1月22日初診)。
(4)現在の処方は添付書類の通りです;
  抑肝散加陳皮半夏
   (83番;肝機能、安眠、精神安定、水滞体質)
   抑うつに効いている?
  黄連解毒湯(15番;手の発赤対策)
  紅参末(高麗人参)
  EPLカプセル(肝機能対策)
  ザイロリック(尿酸値が上限を超えたため)
(5)帰省療養中はCクリニックから実家宛に
 宅配便にて送付してもらう予定。
(6)血液検査を希望します。


4.療養・復職の計画
以前の記事とほぼ同内容のため、省略)


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元・主治医への手紙は以上です。
後で補足を書くかもしれません。
posted by 晴曇堂 at 13:39| Comment(1) | TrackBack(0) | クリニック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

再休職の経緯(2)

(前の記事のつづきです)


1.再休職に至った経緯

1月
(1)9日にB先生を受診。
(2)11日に実家を離れ、Z市に移動。
(3)12日にZ市の「Aメンタルクリニック」を再受診し、
 Y市に戻った。(以後、毎週金曜日にZ市にて受診)
(4)15日より休職扱いの「試し出勤」として、
 毎日1〜2時間程度、職場に滞在。

2月
(1)10〜15時の時短勤務(実労働4時間)を
 週4日(月〜木曜日)開始。
(2)1日に職場の産業医と面談。
 血液検査の肝機能の値についての呼び出しだったが、
 復職についても相談をお願いした。以後、定期的に面談。

3月
(1)10〜17時の時短勤務(実労働6時間)を
 週4日(月〜木曜日)開始。
(2)毎朝、出勤するのに相当な気力が必要になってきた。
(3)生活に余裕がない。
(4)ブログ(復職について)が書けなくなった。

4月
(1)当初の予定では8時間フルタイム勤務を開始する
 つもりだったが、余裕がない。
 A先生・職場の産業医および上司と相談した結果、
 引き続き10〜17時の時短勤務(実労働6時間)を続けた。
(2)出勤率が8割を切った。
 出かけるのに大変なエネルギ−を要した。
(3)従来のノルアド賦活系抗うつ薬に加え、
 同様の薬をもう一種追加処方されたが、効果が薄い。 
(4)早朝覚醒(3時〜5時)が週2〜3回。
(5)無気力感・易疲労感が増大。
(6)セルフ・モニタリングのためにつけていた、
 「ぐんぐん良くなるうつ病快復ノ−ト」
 に記録ができなくなった。
(7)エネルギ−が枯渇し、23日より出勤不能に陥った。
(8)「早起き生活」に記録できなくなった。

5月
(1)連休を利用して1週間帰省し、態勢を立て直そうと
 図ったが、結局出勤不能が継続した。
(2)2週間ほど様子を見るが、全く出勤できそうに
 ないため、A先生および産業医と相談し、
 再休職の方向で検討した。
(3)上司の了解を得て、正式に再休職決定
 (「8月末まで」との診断書)。
(4)休息を確保するため、ノルアド系の薬を全て中止し、
 SSRI中心の処方に変更した。全く動けなくなった。

6月
(1)7日にY市を離れ、X市に帰郷した。


(つづく)
posted by 晴曇堂 at 13:33| Comment(0) | TrackBack(0) | クリニック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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